2013年10月19日

スポーツドリンクで歯がしみる!



今年の夏、ペットポトル症候群なるものが話題となりましたが、それと関連のある話をご紹介します。

ペットボトル症候群とは糖分の多いスポーツドリンクなどを熱中症対策として、飲み過ぎ、高血糖状態になることをいいます。

先日、「歯がしみる」という主訴で小学生の患者さんが来院されました。この患者さん、むし歯などはなく、健康そのものですが

唇がカサカサで唾液もネバネバしており、常に口が乾燥した状態でした。


①スポーツをしていてスポーツドリンクを多量に毎日飲んでいますか?

②スポーツをする上で、プレッシャーなど何かストレスを感じることが多いですか?

この2つの質問をしたところ、2つともに「はい」でした。

このことより酸蝕症による知覚過敏であると推測しました。


酸蝕症とは、酸によって歯のエナメル質が溶かされることです。

虫歯の原因は細菌と糖質によってできる酸ですが、酸蝕症は食べ物や飲み物、あるいは食品添加物に含まれる酸が原因です。

酢や柑橘類のほか、スポーツドリンクをはじめとする清涼飲料水にも酸が含まれます。

お口の中が酸性になっても普通は唾液で中和され、唾液中のミネラルで修復され、元に戻るのですがこの患者さんの場合、

スポーツをしている時のプレッシャーで緊張状態が続く、唾液がうまく出ないので長時間、歯が酸にさらられたままになっていたのです。

また、几帳面な方は唾液が出て中和される前に歯磨きをしますので、酸性状態が続き、さらに歯ブラシで摩擦されると、

歯が溶けたり削られたりします。


このようなスポーツドリンクによる酸蝕症の予防方法は飲み物を水のみにする事、飲食直後の歯みがきを禁止、

キシリトールガム等を食後に噛み唾液分泌を促進する等です。

この患者さんの場合もそうですが、日頃から緊張するような場面が多い方は唾液分泌が低下するので、

プレッシャーなどのメンタル面のケアも必要と考えます。

知らない所に潜んでいる歯のトラブルは多いですね!




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Posted by MOTO at 11:00Comments(0)歯科