加齢臭とはなにか?その正体と予防法
日本口臭学会の特別講演で、
資生堂の調香師である城市篤氏から
加齢臭に対する話をしていただきました。
加齢臭と言われ出して、長くなりますが、
城市氏は加齢臭という言葉が出る前から、
中高年齢層以上に顕著に感じられる
「脂臭さの中に青臭さがある」独特のニオイに着目し、
その正体を探ってきたそうです。
結果、加齢臭の正体は、
「2-ノネナール」という物質だと解明されました。
この加齢臭を予防する事、
すなわち、2-ノネナールを発生させないためには、
肌を清潔に保ち、酸化しない環境を整えること、
酸化されない環境を作るにはチオタウリン等の
抗酸化剤の活用が有効だそうです。
実際、会場に人工的に作った加齢臭と、
香料を使い、加齢臭を消臭したサンプルを
試験管に入れて、においを嗅がせていただきました。
見事にノネナールが消えて、よい香りに変化し、
城市氏の仕事の片鱗を拝見し、驚きました。
臭いを相手にする仕事としては、
口臭治療を行う我々と調香師では、その内容は
まったくの別物だと思います。
しかし、臭いに悩む方々を救うという目的は
どちらも一緒ではないでしょうか?
「においの科学を多面的に考える」という
今回のテーマに相応しい話を聞くことができました。
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